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未経験プログラマーが基本情報技術者試験資格を取得し転職は可能?

基本情報処理試験

ITエンジニアとしてのキャリアを目指そうという人なら、「基本情報技術者試験」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

IT業界では有名な国家試験で、ITエンジニアの登竜門ともいわれている資格です。

この記事では、基本情報技術者試験の概要や難易度、エンジニア未経験でも取得することのメリットや実際の仕事として活かせる場面等について解説します。

基本情報技術者試験の概要

試験概要

基本情報技術者試験は、経済産業省が行っている情報処理技術者試験の一区分の国家試験です。

毎年春と秋の2回行われ、主にITエンジニアとしての知識を4択形式で問う午前試験と、プログラミングを中心とした技術力を問う筆記式の午後試験の2部構成となっています。

情報処理技術者試験のなかにはより高度な専門知識を問う試験もありますが、基本情報技術者試験はその中でも最も基礎的な知識に関する資格です。

新卒エンジニアが基礎的な技術力を身に付けるためや、未経験からエンジニアへ転職するための知識・技能を身に付けるために受験する人が多くなっています。

なお合格率はおよそ25%ほどといわれており、決して簡単な試験ではありません。しかし社会人合格者の約半数は非IT系企業に勤めているという統計データもあり、しっかり勉強することでIT業界でなくとも十分合格できるでしょう。

基本情報技術者試験の勉強法・勉強時間

勉強時間は多い

基本情報技術者試験は基礎的な知識を問う問題が多いため、情報処理に関する知識があるかないかで勉強法や勉強時間は大きく変わります。

情報系の大学出身であったりプログラミング経験があるなど、情報処理に関する知識がある人であれば、50時間ほどの勉強で十分合格が見込めるでしょう。

ただしストラテジ系やマネジメント系などは一般的にエンジニアでも馴染みが薄いとされる分野であるため、基本情報技術者試験の範囲を網羅した参考書や過去問による学習は必須といえます。

一方でエンジニア未経験など情報処理に関する知識がほとんどない人の場合、基本情報技術者試験に合格するには100〜200時間の勉強が必要といわれています。

特に最初は慣れない専門用語も多く参考書を読むだけでも理解に時間がかかるかもしれませんが、ひとつひとつ丁寧に読み解いていくことが重要となります。

また未経験者の場合、先にITパスポートを受験して一般的なIT知識を身に付けるのも試験合格には効果的で、実際基本情報技術者試験を見据えてITパスポートを受験する人も多くいます。

基本情報技術者試験の難易度

基本情報技術者試験の難易度は高め

基本情報技術者試験の合格率が約25%といわれているように、国家試験の中でも難易度は高めとされています。しかし、未経験や独学でもしっかりと試験対策をして臨めば、決して合格できない試験ではありません。

基本情報技術者試験の出題範囲は、コンピュータの仕組みや数学等に関する「テクノロジ系」、プロジェクトの進行管理等に関する「マネジメント系」、システム戦略や経営戦略等に関する「ストラテジ系」とされています。

開発に関する問題から企業活動に関わる問題まで非常に多岐にわたるため、エンジニアとして実務を重ねるだけでは合格には不十分です。

そもそも、基本情報技術者試験とは「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」を認定するための試験です。

IT分野に対する興味関心が低いと合格は難しいですが、未経験からでもエンジニアとしてキャリアアップを目指したいという意欲のある人であれば、勉強次第で十分合格を狙えるでしょう。

未経験で基本情報技術者試験の資格を取得するメリット

メリット

基本情報技術者試験の資格を取得する一番のメリットは、IT人材としての知識・技術を身に付けている証明になることです。仕事上の信頼を得られたり提案内容に説得力をもたせることができるでしょう。

特にエンジニア未経験で基本情報技術者試験に合格していると、就職活動や転職活動において大きなアピールポイントになります。なぜなら、入社後に受験を義務付けていたり推奨している企業が多いからです。

会社によっては新卒社会人のエンジニアは入社後に研修の一環として基本情報技術者試験を受ける場合があります。入社前の学生のうちに合格していれば、その分同期と差をつけキャリアアップをいち早く目指せるでしょう。

中途採用の場合、基本的にこれまでの業務実績が問われます。未経験でエンジニアへ転職する場合だと知識や技術の証明が難しくなりますが、基本情報技術者試験に合格しているだけで知識や技術を身に付けていることをアピールできるでしょう。

未経験から合格するのは容易ではありませんが、その分取得した際のメリットが大きいのです。

基本情報技術者試験資格取得後の活躍できる職種

エンジニアの仕事

基本情報技術者試験を取得することで、未経験でもIT分野における様々な職種で活躍することができます。各職種についてそれぞれ見てみましょう。

プログラマー

プログラマーは、プログラミングによって実際にシステムやソフトウェアを構築する仕事です。Webサービスやアプリケーションからテレビや電子レンジなどの家電まで、様々な機器のプログラムを実装します。

基本情報技術者試験に合格すれば、このようなプログラムを構築するための技術やそれを管理・運用するための知識を網羅することができます。そのため、未経験であってもプログラマーの求人において基本情報技術者試験の合格者は優遇されやすいでしょう。

システムエンジニア

システムエンジニアは、システム開発全体の進捗を管理する仕事です。顧客のニーズを把握し、要件定義から実際の開発まで担当します。そのため、開発技術はもちろんシステム運営や経営的な知識も求められやすいです。

基本情報技術者試験ではこのような知識を広く問う問題が出題されるため、多くの人が入社後1〜5年で取得しています。

基本情報技術者試験に合格していれば、システムエンジニアとして業務が円滑になるだけでなく、より高度な知識・技術の証明である「応用情報技術者試験」にも挑戦できるでしょう。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアとは、業務アプリケーションやWebアプリケーション、スマートフォンアプリケーションなどの開発を担当する仕事です。

特に最近ではスマートフォンの普及によりアプリケーション開発のニーズが高まっており、アプリケーションエンジニアの採用と育成に力を入れている企業も多くあります。

基本情報技術者試験に合格していれば採用時に有利に働くだけでなく、アプリケーションエンジニアとしてより高度な情報処理技術者試験である「システムアーキテクト試験」を受ける際の知識の土台にもなるでしょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、コンピュータ間のネットワークの設計・構築や、トラブル時の保守対応などを担当する仕事です。

ネットワークを構築するにあたって、コンピュータや通信に関する知識だけでなく、コスト面やスケジュール管理など幅広い知識を要するため、基本情報技術者試験を通して身に付けた知識が大いに役立つでしょう。

さらに、ネットワークエンジニアの上位試験でもある「ネットワークスペシャリスト試験」を目指すためのステップとしても基本情報技術者試験は重要な位置にあります。

基本情報技術者試験を取得して仕事に活かせたこと

基本情報技術者試験資格

基本情報技術者試験を取得することで一番仕事に活かせたことは、知識や技術の証明になるため、提案が通りやすくなったことです。

エンジニアとして最も評価される材料はこれまでの実績ですが、未経験からエンジニアに転職した場合は提案材料として使える実績がありません

そこで基本情報技術者試験に合格していれば、開発プロジェクトにおいて上流工程から参加できる、フリーランスエンジニアが仕事を受注しやすくなるといったことが挙げられます。

もちろん、基本情報技術者試験を通して得た知識や技術が実際の開発現場で活かせるのはいうまでもありません。

未経験だからこそ取得するメリットはたくさんあるので、エンジニアとしてのキャリアに興味があるなら基本情報技術者試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。

資格の勉強かプログラミングの勉強のどちらが重要か

ポートフォリオ

基本情報技術者試験資格の勉強とプログラミングの勉強のどちらが重要かという疑問を持たれる方が多いです。

僕の考えでは、基本情報技術者試験資格は学生のうちに取得しておき、基本的な知識を身につけておくというのが理想だと思います。大手の企業に入社したい場合、エンジニアとしてよりレベルの高い分野で仕事がしたい方は必須と思っていてもよいでしょう。

社会人になり未経験でエンジニアに転職する場合は、プログラミングの勉強をして早く転職できるようにした方が良いと思います。

もちろん資格がない人よりはある人の方が採用される可能性が高いですが、社会人になり転職される場合は比較的即戦力を求める企業が多いため、どのくらいプログラミングスキルがあるのかという点を重視されます。

独学でアピールできる実績をつくるか、プログラミングスクールに通い転職するということの方が重要だと思います。

実際に現場にでると、プログラミングスキルだけでなく先に述べたように、基本的な知識が必要とされる場合が多いです。

そのような状況で、もっと基本的な知識を身につけたいと感じたら基本情報処理試験の資格取得に向けて勉強するということも可能だと思います。

エンジニアとして現場で得た知識があれば、勉強時間はかなり少なくても資格取得することができるでしょう。

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