
このような疑問をお持ちの方に向けて書いています。
引き抜きというのは実際にあります。特に客先常駐するSES企業のエンジニアやフリーランスエンジニアは常駐先の企業に誘われることが多いです。僕も経験があるので体験も合わせて紹介していきます。
こんな方におすすめ
- エンジニアの引き抜きに関する体験談
- 引き抜きで生じるメリット・デメリット
- 引き抜きが法的に問題があるか?業界で問題ある?
引き抜きに合った時に、現在の状況よりも良い条件を出されることが多いため、よく考えずに行きますと言ってしまいそうですが、その後のことも含めてよく考えてみることが必要です。
この記事では、エンジニアの引き抜きについて詳しく解説していきます。
エンジニアの引き抜き・ヘッドハンティングとは
AppleやGoogle、FaceBookなどの優秀なエンジニアたちが高待遇で引き抜かれるというニュースをみたことがあるかもしれません。
日本でも、普通にヘッドハンティングと言われる引き抜き行為が行われています。引き抜きは法的に問題ないのか?と気になる方がいると思います。
まず最初に引き抜き行為について解説していきます。
引き抜きとはどのような行為なのか?
他の会社の社員を自社の会社の社員にすることです。一つのプロジェクトで複数の会社が一緒に開発をするという機会があります。
その中で優秀だと感じた他の社員を自社に勧誘し入社させることを「引き抜き」と言います。
日本のITエンジニアの引き抜きはどのように行われる?
大規模なシステム開発をする場合、SIer(NTTデータ、NECなど)が受注し、パートナーと呼ばれる下請け企業に開発を依頼します。さらに下請けに依頼し最終的に下請け企業が4社、5社と関わりプロジェクトが成り立っています。
そのようなSES社員は、待遇が良くないため、上位企業が優秀と感じたSES社員に対して、より良い条件を提示し引き抜きという行為が行います。
エンジニアの引き抜きは法的に問題はないのか
法的には問題ないという内容の記事が多いですが、僕自身はそのあたりは詳しくないため触れないでおきます。けれどもIT業界では、引き抜き行為はタブーとされています。
考えてみるとわかると思いますが、自社のエンジニアを派遣してお金を生み出しているのに、派遣先に転職してしまったら引き抜かれた企業は面白くありません。企業間の信頼関係は損なわれてしまいます。
それだけでなく、そのような引き抜きを行った場合、「業界内でタブーとされる行為をした企業」とうわさが広がりパートナーとして仕事をする企業が減るリスクがあります。自社の社員だけで足りない場合に必要なエンジニアを集められなくなります。
エンジニアの引き抜きをするメリット・デメリット
業界内でタブーとされているのに、なぜ引き抜きは行われるのでしょうか?メリットやデメリットを解説していきます。
SES企業の社員は勧誘しやすい
SES企業の社員が引き抜きされやすい理由として、常駐して開発するため上位会社の社員やクライアント企業と良い関係が築きやすいという理由があります。
メモメモ
上で解説したようにSESの社員の多くは、帰属意識がないため待遇が良ければ転職したいと考える人が多くいるのは事実です。
引き抜きするメリット
引き抜きするメリットは、一定期間一緒に働きエンジニアの能力を理解している状況なので、採用で失敗するリスクがないということです。
エンジニア不足でなかなか採用できずに困っているという状況で、即戦力で業務知識もあるエンジニアが採用できればメリットしかないです。
エンジニア採用にかかる費用も高くなりがちです。転職エージェントで見つかったとしても年収の3割程度を支払うと言われます。年収600万の人であれば、200万ほど余計にかかってしまうわけです。
引き抜きするデメリット
上でも触れましたが、デメリットは企業間の関係に影響する可能性があるということです。IT業界は横のつながりが多く、引き抜いた企業だけでなく他の企業との関係にも影響する可能性があります。
SES企業時代に引き抜きにあった体験談を紹介
僕がSES時代にヘッドハンティングを受けた状況を紹介してます。引き抜きと言われるヘッドハンティングを3度ほど経験していて、実際に一度転職しています。
ヘッドハンティングを受けた当時の働いていた状況は?
当時はSES企業に所属していて、大手のクライアント企業に常駐していました。契約は元請け企業としていました。(つまり二次受けとして契約)1年ほど経過して自社の待遇が悪く退職しようと考えていた時でした。
自社を退職するということは、そのプロジェクトとも契約が終わるということです。それを上位会社に伝えた時に誘いを受けました。
引き抜き後の働き方は?
その後、自社を退職しましたが、2年ほど同じプロジェクトで仕事を続けました。ただし作業場所をクライアント企業から元請け企業に移していたため、特に問題は起こりませんでした。
引き抜き(ヘッドハンティング)を受けて待遇は変わったか?
転職後は年収にして120万ほどアップしました。実は転職する旨を伝える前に年収の交渉をしていましたが、受け入れてもらえず転職を決意したという状況でした。
SES企業に限っての話ではないですが、エンジニアは転職する時に収入の交渉がしやすいので、希望年収が通る可能性が高いと思います。もちろん相場の範囲内であればの話ですが。
引き抜き後の気持ち
やめた後に普通に同じプロジェクトで働いていて気づいたのですが、なんとなく後ろめたい気持ちがあったように思います。転職してスッキリといった気分にはなりませんでした。
業界内は狭いので、どのようなところで繋がるかわかりません。以前の会社の人と同じプロジェクトになる可能性もあるわけです。
エンジニア引き抜き(ヘッドハンティング)を受けた時の注意点
どこの企業もエンジニア不足なので、プロジェクトで良い関係を築き開発に貢献できていると勧誘されると思います。
特に自社に不満がある場合、ヘッドハンティングされるとうれしく感じすぐにでも行きたいと思うでしょう。けれども一旦立ち止まり考えてから答えを出すことをおすすめします。
引き抜き先が自社と深い関係がある場合
自社と近い関係の企業からの引き抜きには注意した方がいいと思います。やはり引き抜かれた方の会社はおもしろくありません。もし元の会社にバレた時に企業間の関係に悪い影響を及ぼしてしまいます。
そうなると、転職してからも居心地が悪くなり後悔することになるかもしれません。
待遇面をしっかり確認する
ヘッドハンティングされたからといって、その企業の待遇が良いかはわかりません。返事をする前に待遇や仕事内容もしっかり確認する必要があります。
メモメモ
例えば、僕の場合は自社で役職についていましたが、引き抜きにあった企業に転職した場合に一般の社員になり収入も下がってしまうということがありました。
待遇が悪くなる会社に転職するのは、やりたいことができるといった何か他にメリットが無い限り行く必要はないですよね。
転職後の業務内容まで確認
待遇面の確認以外にも転職後の業務内容についてもしっかりと確認しておいた方がいいと思います。
引き抜きした企業の人は、開発したシステムに詳しいと理解しているため保守してほしくヘッドハンティングしたかもしれません。
エンジニアの引き抜きまとめ
ヘッドハンティングされると自分の仕事が認められた感じがしてうれしくなるものですが、海外のヘッドハンティングをイメージしていると少しがっかりします(体験談)
また知っている方からの誘いで入社した会社は、自分に合わないと感じても辞めにくくなります。メリットだけでなく、デメリットも考えて決断すべきです。
待遇だけで考えると転職エージェントなどを利用した方が、条件の良い企業は見つかると思います。無理にヘッドハンティングに応じる必要はないかもしれません。
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