最近は会社員の方が働き方改革で残業を規制され、残業代を減らされてしまい副業を始める人が増えています。
「おすすめの副業◯選」とか「副業でプログラミングがおすすめ」といった内容の記事にプログラミングが入っているのを見かけます。
僕はこのような記事を見ると、本当におすすめなのかと疑ってしまいます。
今回は副業でプログラミングはおすすめなのかという点について書いていきます。
エンジニアが行うプログラミングとは
開発現場でプログラミングをしている人の仕事について少し話していきたいと思います。
どのようなシステムを構築するのかによってプログラム言語やフレームワークが選定されます。またシステムを構築する企業によって得意な言語やフレームワークがあったりするため、選び方は様々です。
SIerとベンチャー企業でも選定するプログラム言語やフレームワークに違いがあります。簡単に比較してみます。
SIerでのプログラミング
SIerなんかはJava一択のようなところが多いです。慣れているプログラム言語の方がリスクが少ないからでしょうか。
下請けを使うため、人を集めやすいとかあるかもしれません。僕も金融のプロジェクトで下請けで参画したときはJavaを使っていました。
プロジェクトの規模は構築するシステムにもよりますが、SIerなどの案件は大規模でエンジニアだけでも100名以上の規模になったりします。
ベンチャー企業でのプログラミング
ベンチャー企業は比較的新しい言語を使ったりします。最近ではPython、Go, Kotlinなど。
フロントエンドでもVue.js、React、Angularなどのフレームワークも取り入れ開発効率アップやソースコードの質にもこだわるところが多い印象です。
もちろん担当で分けられているプロジェクトが多いですが、ベンチャー企業ではフロントエンドもバックエンドも一人で担当するということも多いです。
僕がお世話になっている企業では、一人でHTML、CSS、JavaScript、TypeScript、PHP、Java、Ruby、SQLを使うわけです。その他、データベースや環境構築したり様々な仕事があります。
本業でプログラミングしている人の単価は?
副業でプログラミングする人の単価の話をする前に本業でプログラミングする人の単価がどのくらいなのかを知っておくとよいでしょう。
もちろんスキルや経験によって単価に違いはありますが、副業の人と比較するために参考程度にご覧ください。
ベテランエンジニア | 初心者エンジニア |
5,000円/h | 2,500円/h |
ベテランエンジニアの月の単価は80万〜100万程度なので、160hで割ると時給5,000円〜6,250円となります。
初心者エンジニアで会社員1年目の人が企業とSES契約する場合の月の金額が40万前後なので時給2,500円程度となります。
あくまでも単価なので、ここから会社が4割くらいとるため収入としてはもう少し下がることになります。
意外と安いと感じるでしょうか。フリーランスであればそのまま手取りとなり、そこから税金を払うため副業と条件的には同じくなるため比較しやすいかもしれません。
では次は副業の単価をみていきたいと思います。
プログラミングの副業の単価は?
エンジニア経験者が副業する場合
エンジニアの経験者がプログラミングの副業をする場合の時給はどのくらいかみてみます。
エンジニア経験者の副業を紹介する某サイトでは、ベテランのエンジニアを募集している案件の時給が2,500円〜3,000円あたりが多いです。これは本業で仕事をしている人が週末などの空き時間で行う場合の時給です。
非エンジニアが副業する場合
では、非エンジニアの人が勉強して副業をする場合、どのくらいの時給になるのか。
例えば、非エンジニアが行えるプロジェクトはWordPressをカスタマイズしたり、バグを修正したりする仕事くらいではないかと考えています。
Lancersやクラウドワークスといったサイトで募集しているので、そのような場所で案件を獲得するということになると思います。
いろんな方と案件を獲得するため価格競争やスキルの比較をされるため、そもそも非エンジニアの人が案件を獲得するということが難しいと思いますが、もし獲得できたとしても新規のWeb制作で5万円とかです。
2、3日くらいで改修できたりする案件でも5,000円〜1万円とかです。
もしWordPressで「0」からWebサイトを作成したとしても、エンジニアでも5日くらいはかかります。クライアントによっては10日、1ヶ月かかったりします。
非エンジニアであれば、もっと時間がかかることを想定し、1日8時間作業して10日で完成できたとしましょう。
時給では625円です。
プログラミングを副業でおすすめする理由が僕にはわかりませんが、単に時給だけで考えているからかもしれません。
非エンジニアが実際に副業で低時給のプログラミングをするメリットがあるのか、考えてみたいと思います。
プログラミングが副業でおすすめか
時給としてはかなり低くなってしまいそうな非エンジニアがするプログラミングの副業ですが、未経験でも可能なのでしょうか?
探してみましたが、プログラミングのスクールに通い案件獲得するとか、独学で半年くらい頑張るとか、もはや副業の意味がないのでは?と思うような記事が多いこと。
そのような記事の中で見つけたいくつかのよくわからない内容は以下にありました。
その点プログラミングであれば、初心者でも仕事を請け負うレベルまでの習得が比較的簡単だ。
完全未経験からプログラミングを使った副業を始める場合、この2つが現実的で再現性が高いです。
Web製作
プログラミング講師・メンター
僕の意見は非エンジニアの人が副業でプログラミングするのは、おすすめしません。
頑張ればWeb制作の仕事ができる可能性はありますが、Web制作の案件の多くはWordPressの案件です。
WordPressはエンジニアにとってはとても簡単な部類の仕事です。
フリーランスの人でもLancersやクラウドワークスといったサイトで仕事を獲得している人はたくさんいます。
そのような人たちと未経験で案件を獲得するために競う必要が出てきますが、その人たちに勝る何かがないと獲得は難しいです。
さらに言うと、もし他の人がやりたくないような仕事を獲得できたとしても、その案件は単価も良くないですし、時間がかかるような案件だと思います。
副業でプログラミングするなら本業にしよう
僕はプログラミング経験者が副業でプログミングするのは、良いと思います。経験があれば副業で10万、20万稼ぐことが可能だからです。
非エンジニアが副業で稼げるほどプログラミングはあまくないと思います。
経験者のエンジニアでもSIerでは、パートナーの管理も厳しいところが多いため副業のエンジニアやフリーランスエンジニアはプロジェクトに参画できないという案件もあります。
信頼できないといった理由があるようです。技術的な問題ではなく、何か問題が発生した場合に責任が取れないという意味です。
エンジニアが人手不足で大変であるというニュースをよく聞くかと思いますが、実際プロジェクトに面談にくるエンジニアでもスキルが足りない人は案件に参画してもすぐに契約解除されてしまいます。
いくら人手不足でもスキルが足りない人にお金を出すほど、IT業界も潤っているわけではありません。
何を言いたいかというと、プログラミングやるなら副業でできるほどあまくない、本気でやらないと厳しい世界であるということです。
副業でプログラミングをやろうとか簡単に思っている方に、意外と厳しいですということを伝えたかっただけです。
本業でエンジニアになるのはおすすめです。しばらくはエンジニア不足でニーズも高いため仕事に困るということはありません。
技術の身につけ方さえ気をつければフリーランスでもできますし、それこそ場所も時間も縛られないで仕事をすることが可能です。
それに加えて自分の技術で何かを作り上げるというのは楽しいです。飽きません。
大変な仕事だと言われたりしますが、年収が高い仕事は何でも大変な部分があるはずです。ITは夢がある仕事でもあります。
優秀なエンジニアは年収5,000万という方もいます。フリーランスでも数千万稼ぐ人もいます。自分で立ち上げたWebサービスで社長になる人や人気女優と付き合うIT社長になれるかもしれません。
ぜひ、夢のある仕事に本気で挑戦してみてください。
まとめ: 未経験者が副業でプログラミング学ぶのはおすすめか
今回は、非エンジニアが副業でプログラミングすることは可能なのかを考えてきました。
不可能ではないにしても、おすすめできるものではないと思います。それでもやるという方は以下の点に注意し覚悟してはじめてみてください。
- 副業でやるほどプログラミングは簡単ではない
- 非エンジニアが仕事としてプログラミングをするためには、時間がかかる
- 非エンジニアが仕事としてプログラミングするには高いスキルが必要
未経験でエンジニアになるのは、おすすめなので是非挑戦してみてください。以下の記事でも未経験から最速でエンジニアになる方法、学習方法などをまとめてみました。
最初は誰でも未経験です。そこからエンジニアなるには中途半端な気持ちでは難しいです。覚悟を持ってエンジニアを目指し頑張ってください。