会社員時代はプログラミングスクールを経営する企業でエンジニアをしていました。スクールの部署ではなかったためメンターとして仕事はしていませんが、事情はよくわかっています。
最初に伝えておきますが、僕が退職した会社の批判ではなくプログラミングスクールの選び方によって、仕事をする企業や形態が変わってくるため、しっかりと考えて決めましょうという内容です。
僕が退職した企業のプログラミングスクールの特徴を説明します。同じようなプログラミングスクールを選ぶとどうなるのか説明していきたいと思います。
プログラミングスクール選びの参考にしてください。
退職した会社のプログラミングスクールの特徴
僕が退職した会社について詳しく話すと身バレするため、話せる範囲は限られていますが、IT企業なのでプログラミングスクール以外にもいろんな開発業務がありました。
企業の規模としてはグループ全体で500名以上。エンジニアのほとんどはSESで社内開発をしているエンジニアも少数ですがいました。
自社のプログラミングスクールの特徴
エンジニアが最初に学ぶプログラミング言語がJavaというのは、僕個人としてはおすすめです。オブジェクト指向の基本が理解できるし、型を意識したコーディングが身に付くと思うからです。
一般的なプログラミングスクールは、学べる言語がたくさんありますが、元会社のスクールが使う教育プログラム言語は「Java」です。PHPも選択できますが、スクールはJava推しでした。
スクールの特徴は以下のような感じです。実はこのようなプログラミングスクールは多くあります。順番に解説していきます。
- プログラム言語はJavaを使用。
- カリキュラムの作成は社員が行う。
- 一度作るとしばらくというか数年はそのままで使用する。
- メンターでまともなエンジニアは1名、残りは新人。
- メンターは状況により、すぐに入れ替わる。
- マニュアルもなく教え方がバラバラ。
JavaをすすめるプログラミングスクールはSESで仕事する可能性が高い
スクールで学べる言語が、なぜJavaなのかというと、プログラミングスクールを卒業した生徒を社員にしてSIerに派遣するためです。
今はJavaを使う企業の多くはSIerです。SIerは大規模なシステム開発を受ける大手企業です。SIerの現場は工程も多いため、未経験の人でもテストやドキュメントの作成などで必要なくらい人手不足となっています。
僕も金融系にいたことがありますが、開発2割でテスト、ドキュメントが8割という割合でした。経験者でもそのような感じなので未経験者は10割テストとドキュメントです。
稀に開発のタスクをくれるところもありますが、開発技術のスキルはほぼ上がらないと思っていいでしょう。SIerに派遣された会社の新人は2年経っても開発できていないという状態でした。
ただ仕事の内容は楽しくないけど、日本ではJava学んでおけばエンジニアとして食うのに困らないと言われている。システムを請負う大企業がJavaを使うので。
- SIerやSES派遣で仕事がしたい場合はJavaがおすすめ
- Javaができれば、エンジニアとして生きていくのには困らないと言われている
- いろんなことを学び続けるのが得意でない場合は、Javaだけでもいい
人気のある自社サービスを提供している企業や受託の会社はPHP、Ruby、Pythonあたりが人気で、Javaを使うことはほぼないと思います。
Javaを学んだ人の職場はSIerかSESといった感じになるということです。SIerに入りたい方は逆にJavaはおすすめですが、Webエンジニアになりたい、自社のサービスを作りたいという方はおすすめできないという感じです。
カリキュラムの内容が古くないか確認する
僕が退職した会社のプログラミングスクールのカリキュラムは社員が作っていました。そのような仕事は新人が担当して作っていたため問題も回答の説明も難あり状態でした。
例えば、ほとんどの現場でPHPのバージョンが7になっているのに5で新たなカリキュラムを作り始めたり、フレームワークのバージョンが古かったり。
そのまま学んで現場にでても古くて大丈夫かなと心配になります。
できれば、スクールに入る前に学ぶ言語のバージョンやフレームワークのバージョンを確認してみるといいです。
- カリキュラムで使うプログラム言語のバージョンが古くないか
- カリキュラムで使うフレームワークが古くないか
- 内容がわかりやすいか
メンターの経歴をチェックする
メンターの能力にバラツキがあるというのは、どこのプログラミングスクールでもあることですが、新人がメンターとしているプログラミングスクールはよくないです。
教わらないといけない状態の人が教えれるわけがありません。経歴的には最低3年以上の人、できれば5年以上のメンターの方がよいです。(教え方の良し悪しは別問題)
元会社のプログラミングスクールを卒業した生徒は
古いカリキュラムで学び、新人を含むメンターから教わり現場に出た新人が現場で開発をできるわけはないのですが、先輩の元で仕事ができるため技術も知識もそこまで求められていないわけです。
人材不足のため少しの経験者でも仕事がある
現場ではテストをしたりドキュメントを修正したり補佐的な業務がほとんどなので、指示通りにテストができるとよいのです。
SIerの元に入る新人はそのような人がほとんどです。コードが書けるようになるまで時間がかかります。
それでも我慢して何でも経験とおもい我慢できる人はいいですが、1年経ってもコードが書けずに現場を変えたいという人がほとんどです。
エンジニアを目指す人の多くは開発したい
エンジニアを目指す人の多くは早くいろんなものを作れるようになりたいと思っている人がほとんどです。それなのに1年もコードを書けないとなると成長できていると感じられないわけです。
例えば、Web系のプログラム言語を学び転職していった人は、RubyやPHPを使って現場でも悩みながらソースコードと格闘して成長しているかもしれません。
そのような人たちと比べると成長の速さも違うし、満足度も違うわけです。選ぶプログラミングスクールやプログラム言語によって大きく変わるということを理解してください。
どのような企業で仕事をすると成長できるのか
早く成長していならベンチャー企業でチームの一員として開発させてもらえる企業への転職がおすすめです。
自社サービスが軌道に乗っている企業がいいと思いますが、転職難易度は高めです。エンジニアからの人気が高いというのが理由です。
受託開発をしている企業になると、納期に追われて新人の扱いが雑な場合があるため見極めが大事になってきます。
SESはいろんな現場を経験できますが、新人がいきなり行くべきところではないと思います。一人で戦力になるくらいでないと厳しいです。
成長できる企業に転職するために学ぶプログラム言語は
ずばり、RubyかPHPだと思います。PHPの場合は本業でエンジニアになれなくてもWordPressという人気のブログツールがあるのでWeb制作の方に技術を活かせる可能性があります。
Rubyは自社開発の企業で採用されやすいプログラム言語です。3年程経験したら社内での評価も上がり給与も上がりやすいし、社内で待遇に変化がなくても転職をしやすいという点があります。
Web系は会社の業績が良くなくてもフリーランスエンジニアになりやすいです。
個人でも稼げるスキルを身に付ける
エンジニアを目指す人は目標がエンジニアになることなので、その時はエンジニアのキャリアについて考えられない人も多いと思います。
会社に入ってから自分のキャリアに後悔する人が多いからです。
例えば、大手のSIerに入社し比較的高めの年収だけど、開発業務をしたことがなくて将来不安になり、スキルを身に付けるためWeb系に転職したという人もいます。
開発したことがないSIerは転職に苦労するという話もよく聞きます。業績が悪化した大手の社員が早期退職1000人というニュースをみることがあります。
会社に依存していると、このような場合に苦労してしまいます。そのようにならないように個人としてスキルを身につけれるようにしなければなりません。
ここで紹介しているようなプログラミングスクールであれば、学ぶ内容も良くオンラインでも対応しているという点、また転職率が高いためエンジニアになるための近道になります。
独学で学んだ僕は半年間休日も休まず学習し続けました。それでもスクールで学ぶ内容よりもずっと低いレベルのことたったと思います。時間と内容のバランスで考えたらプログラミングスクールがおすすめです。
初期投資が厳しい場合は時間をかけて独学の道を選ぶしかないため、しっかり評価されるような成果物を作れるように頑張るしかありません。
ただし企業側としても独学で学んだ人とプログラミングスクールで学んできた人のどちらを採用したいかということを考えると間違いなくプログラミングスクールで学んだ人なので独学の人はかなり厳しい道になることを覚悟しましょう。
まとめ
プログラミングスクール選びや学ぶ内容でエンジニアのキャリアが大きく変わるということがわかったと思います。転職できたとしても、成長できないエンジニアになるのは避けましょう。